『How to 美容鍼灸~「健美同源」の新しい可能性を拓く』北川毅先生著

 

こんにちは。
帰来堂鍼灸療院の坂光です。

先日、注文していた『How to 美容鍼灸~「健美同源」の新しい可能性を拓く』が届きました。
今は毎日読んで美容鍼灸の勉強をしています。

私は数年前に北川毅先生のセミナーを受講し、それ以来美容鍼灸を帰来堂鍼灸療院のメニューに入れています。

でもそれほどアピールしていませんので、殆どの患者さんは帰来堂で美容鍼灸を行っていることをご存じないと思います。
長く通って下さっている数人の患者さんにオプションとして施術している程度です。

しかし、顔面の鍼自体は開業当初からしばしば行っていました。
例えば、頸部の腫瘍除去手術の後遺症で顔面神経が麻痺してしまった高齢の女性の治療を、開業当初からずっと続けていました。

外科手術という明確な原因があって麻痺していますので、根本的な治癒は望めないのですが、それでも施術後は目や口の状態が良くなると喜んでいただいていました。

そうした経験もありましたので、顔面への鍼について、技術的には最初から自信を持って施術することが出来ました。

また、ずっと管を使わない中国針も使っていましたので、北川先生が提唱する二指推鍼法にも抵抗がありませんでした。

現在は美容鍼をして、リフトアップ等の効果も患者さんに感じていただけています。

東洋医学と美容鍼灸

鍼メーカーのセイリンさんのポスター

美容鍼を裏メニューのようにして、積極的に取り組んでこなかったのは、鍼灸治療院としてはやはり心身の不調を治療するのが本分ではないかと思っていたことと流行に乗るようで抵抗があったからです。

流行に乗ることへの抵抗感は、正直に言って今もあります。

また、私自身が男性で、美顔に対する女性の気持ちが理解できていないのではないか、という思いもありました。

要は、私も保守的な鍼灸師の1人であったということです。

日本における美容鍼灸のパイオニア

北川毅先生が日本で美容鍼の提唱を始められた頃のことはよく覚えています。

当時は美容をやろうなどという鍼灸師は皆無で、治療に対して美容を程度の低いものとして「志が低い」などとバッシングを受けることもあったそうです。

私も、鍼灸という伝統医療の道を志しているという自意識を持っていましたし(今でもそうですが)、鍼灸でエステのようなことをするのかと違和感を感じました。

確か『中医臨床』という専門誌だと思うのですが、その雑誌で北川先生の原稿を読んで、鍼灸の理論、伝統、思想との繋がりをもった美容鍼を先生が志していることがわかり、共感しました。

鍼灸治療は歴史的に皇帝のための医療という側面があり、中国医学は不老長寿を追求してきた歴史がありますので、美容鍼が伝統医学に属する一分野であることは論を待ちません。

今回の著書『How to 美容鍼灸~「健美同源」の新しい可能性を拓く』にはそうした北川先生のポリシーが明確に書かれています。

人を健康で幸せにする鍼灸治療

現在、帰来堂鍼灸療院では通常の鍼灸治療のオプションとして美容鍼を行っています。

実際には継続して治療に通って下さっている方で、ご希望があれば美容鍼を加えるという形です。

でもこれからはもっと積極的に美容鍼に取り組んでいきたいと思っています。

それはやはり患者さんに喜んでいただけるということが大きいです。

眩暈で通院されている患者さんに「会社で『今日はいつもと顔が違うね』と言われた」というお話をして頂いたりすると、美顔の重要性を強く感じます。

顔にシミのある患者さんは、ストレスが多く体調を崩されるとシミの状態も変化します。

こうした経験から帰来堂鍼灸療院でも美容鍼にもっと力を入れるべきではないかと思うようになりました。

「健美同源」の志を抱いて、美容鍼灸の技術を磨いていく所存です。

鍼灸と整骨の優れた技術は若さを回復させる