実践ビジネス英語「未来のオフィス」~The office of the Future

こんにちは。
帰来堂鍼灸療院の坂光です。

6月後半の実践ビジネス英語は『Lesson 6: The Office of the Future〜未来のオフィス』です。

アメリカのフィットネスクラブには作業スペースが併設されていて、そこで仕事をすることができるのだそうです。
おかげでメンバーは長時間ジムに滞在し、その結果スポーツウエアやマッサージにお金を費やすようになるという
話です。

本文の用例は
Massage: “workspaces help increase the amount of money that people spend on things like massages.”
作業スペースがあると、みんながマッサージなどでお金をたくさん使ってくれるようになる。
ということです。

この場合のMassageはいわゆる体へのマッサージですね。
”the therapist massaged the runner’s leg.”(セラピストがランナーの足をマッサージした)のように「マッサージする」という動詞で用いることもあります。

massageには他に”〈数字・証拠などを〉不正に直す,改竄(かいざん)する.”(weblioより)という意味もあるそうで、
番組でも
We also use the verb “massage” to mean “manipulate, doctor things like data.”
データなどを操作、改ざんするという意味でも”massage”という動詞を使います。
The company massaged the sales data to lower their taxes.
その会社は税金を安くするために売上の数字を改ざんした。
と例文を紹介しています。

マッサージは手技療法ですから、手を加えて状態を変える、というニュアンスなのでしょうね。
ここで面白いのは”doctor”にも「改ざんする、不正に変更する」という意味があるということです。

Massage Therapistにせよ、Medical Doctorにせよ人の健康に寄与すべく仕事をしているのに、それが「不正に改ざんする」という意味の言葉になっているとは失礼な話ではありますけれど、ちょっと感心してしまいました。

私たちの知らないところで、誰かがdoctoring and massagingをしたりしているかもしれません。

按摩

按摩(あんま)というと日本のもののようですが、中国から伝来した医術です。
日本の文献にはじめて「按摩」という言葉が登場するのは「大宝律令」の中でのことですから、かなり古いですね。
「按摩師」という官職が設けられていたのです。

「按」はおさえる、「摩」はなでるという意味です。
按摩術は按と摩という2種類の刺激によって、不足した気を補ったり余分な邪気をのぞいたりする東洋医学の医術なのです。

揉み療治

揉み療治という言い方はほぼ死語で、時代小説などで見られるくらいでしょうか。

「一丁揉んでやろう」という言い方があります。
辞書でも
・激しく議論をする。「委員会で揉んだ議題」
・相手になって教えてやる。「一番揉んでやろう」
・(「もまれる」の形で)世間に出ていろいろの経験をする。「実社会で揉まれ成長する」
・ 気をいらいらさせる。いらだたせる。「気を揉む」(goo辞書
とあります。
日本では手技療法に対して、患者さんが痛みを我慢するような強い刺激がイメージされてきたからなのかもしれません。

医療に関連する言葉がこのように別の意味で用いられているのは興味深いことだと思い、ご紹介させて頂きました。

参考にさせて頂いたブログ ビジネス英語ディクテーション